管理職になってから、
ずっと同じ場所を回り続けている感覚はありませんか。
忙しさは増えている。
責任も重くなっている。
求められるレベルも確実に上がっている。
それなのに、
・評価は思ったほど上がらない
・手応えがない
・報われている感じがしない
「もう少し頑張れば、状況は変わるはずだ」
そう信じて、今日も仕事を続けている。
ですが、ここで一度、
とても大事な問いを投げかけさせてください。
その“もう少し頑張る”は、
本当に今までと違う頑張りでしょうか。
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多くの管理職は「同じ型」で頑張り続けている
管理職として苦しくなっている人ほど、
実は、とても真面目です。
・任された仕事は断らない
・部下の面倒も見る
・トラブルが起きれば自分が前に出る
・上司の期待にも応えようとする
一つひとつは、
間違いなく「正しい行動」です。
しかし、それらが積み重なった結果、
何が起きているでしょうか。
仕事は減らない。
判断は全部自分に集まる。
考える時間は削られる。
成果は「個人依存」になる。
つまり、
頑張れば頑張るほど、
“自分がいないと回らない構造”が強化されていくのです。
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なぜ「努力」では抜け出せないのか
ここで、多くの管理職が誤解します。
「まだ努力が足りないのではないか」
「自分の力量が足りないのではないか」
「もっと上手く立ち回れる人がいるのではないか」
ですが、問題はそこではありません。
あなたがやっている努力は、
今の構造の中で“最適化された努力”です。
・今の評価基準
・今の役割期待
・今の組織構造
この前提が変わらない限り、
どれだけ工夫しても、結果は微調整にしかなりません。
これは、
全力で走っているのに、
同じトラックを周回し続けている状態に近いのです。
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「抜け出せない人」が無能なわけではない
ここは、はっきり言います。
このループから抜け出せない人が多いのは、
能力が低いからでも、視野が狭いからでもありません。
むしろ逆です。
・空気を読む力がある
・期待に応えようとする
・現場を理解している
・責任を引き受けられる
こうした人ほど、
“便利に使われやすい位置”に固定されます。
そして、その役割を
自分の努力で完璧にこなそうとする。
結果として、
構造は変わらず、負荷だけが増えていく。
これは、個人の問題ではありません。
配置と期待の問題です。
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「もっと考えろ」と言われても、考える余白がない
よく言われるアドバイスがあります。
「もっと上の視点で考えろ」
「プレイヤーから脱却しろ」
「マネジメントに集中しろ」
正論です。
しかし、現実はどうでしょうか。
・会議に追われ
・調整に追われ
・承認に追われ
・トラブルに追われ
一日の終わりには、
思考する体力すら残っていない。
この状態で
「考え方を変えろ」と言われても、
それはほとんど精神論です。
思考が変わらないのではなく、
思考を変える余白が存在していないのです。
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このまま進むと、起きること
ここまで読んで、
少し嫌な予感がしているかもしれません。
このまま同じ構造で頑張り続けると、
多くの場合、次のどれかに行き着きます。
・燃え尽きる
・諦めて感情を切る
・「仕事はこういうものだ」と割り切る
・下の世代に同じ構造を引き継ぐ
どれも、あなたが望んだ未来ではないはずです。
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ここで一度、立ち止まってほしい
ここでお伝えすることの目的は、
「行動を促すこと」ではありません。
まず必要なのは、
前提に気づくことです。
・自分は今、どんな構造の中で頑張っているのか
・その構造は、努力で本当に変わるのか
・変わらないとしたら、何が問題なのか
答えは、まだ出なくて構いません。
ただ一つ、
これだけは持ち帰ってください。
「このまま同じ頑張り方を続けても、構造は変わらない可能性が高い」
この事実に気づいた人だけが、
次の視点に進めます。
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次につながる問い
もし、
努力の量ではなく、
能力の問題でもなく、
性格の問題でもないとしたら――
なぜ、特定の人だけが
「使われる側」に固定されるのか。
次の記事では、
その構造を、感情論ではなく
仕組みとしてお伝えできればと思います。

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