1. ミスが起きたとき、何を見るべきか
部下に任せた仕事が失敗する。
管理職であれば、必ず経験する場面です。
そのとき、多くの職場ではこうなります。
- 誰がミスしたのか
- なぜ確認しなかったのか
- 注意不足ではないか
つまり、
“人”に原因を求める思考です。
しかし本当にそれで良いのでしょうか。
2. ミスは個人ではなく構造で起きる
結論から言います。
ミスは、個人ではなく構造で起きます。
ここで言う構造とは、
- ルール
- 手順
- 判断基準
- 教育内容
- 業務負荷
こうした仕事の仕組み全体です。
例えば、
「確認漏れ」が起きたとします。
これは本当に個人の問題でしょうか。
- 確認項目は明確だったか
- 誰でも分かる手順だったか
- 時間的に無理はなかったか
こうした視点で見ると、
見え方は大きく変わります。
3. 個人責任で終わると再発する
もしミスを
「注意不足だった」で終わらせると、
何が起きるか。
- 一時的に改善する
- しかしまた同じミスが起きる
なぜなら、
原因が変わっていないからです。
これは品質保証の世界では、
よく知られた事実です。
4. 本当にやるべきこと
では管理職は何をすべきか。
答えは明確です。
再発しない構造を作ること
具体的には、
- なぜこのミスが起きたのか
- どの工程で防げたのか
- 誰がやっても防げるか
ここまで掘り下げる。
5. ミスの「3つの層」で考える
ミスは大きく3つの層で発生します。
① 仕組み(ルール・手順)
そもそも手順が曖昧、分かりにくい。
② 環境(時間・負荷・教育)
忙しすぎる、教育不足、確認時間がない。
③ 判断(人)
判断ミス、経験不足。
多くの職場は③だけを見ます。
しかし本来は、
①②を先に疑うべきです。
6. それでも「人」を見る場面
ここで一つ重要な話があります。
構造が原因とはいえ、
「人」を見なくてよいわけではありません。
例えば、
- 判断基準を理解していない
- 分からないまま進めてしまう
- 相談すべき場面でしない
これは
判断力の課題です。
つまり、
構造と人、両方を見る必要がある
ということです。
7. 部下への関わり方
ミスが起きたとき、
上司がやるべきことはシンプルです。
責めることではなく、
一緒に構造を見に行くことです。
例えばこう聞きます。
- 「どの時点で気づけたと思う?」
- 「この手順で分かりにくいところは?」
- 「次に防ぐには何が必要だと思う?」
この問いは、
責任追及ではなく
再発防止の思考を引き出します。
8. 組織が変わる瞬間
この関わりを続けると、
部下は変わります。
- ミスを隠さなくなる
- 原因を考えるようになる
- 改善案を出すようになる
つまり、
当事者意識が生まれるのです。
これは、
単に怒ることでは絶対に生まれません。
9. 最後に
任せた仕事が失敗したとき、
管理職は試されます。
- 人を責めるのか
- 構造を見るのか
この選択で、
組織の未来は変わります。
ミスは悪ではない
仕組みを変えないことが問題である
この視点を持ったとき、
部下は育ち、組織は強くなります。
再発防止・仕組み化を学びたい方へ
今回の「構造で考える」というテーマに近い本です。
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