問題解決の立案(その19)問題解決の効果を正しく評価するための2つの基準とは?

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こんにちは!この記事では、特に管理職を目指している皆さんに向けて、「問題解決の効果をどのように評価すべきか?」についてお話します。

私たちが日々直面する課題の解決は、個人だけでなく、チームや組織全体の成功に直結します。しかし、振り返りの際に「この対策、本当に効果があったのか?」と疑問を抱くことも多いのではないでしょうか?

例えば、目立った活動は何もしていないのに目標数値が好転していたり、逆に一生懸命に対策を進めたのに目標が達成できなかった経験、ありますよね?

こんな時、正しい評価ができないとモチベーションが下がったり、改善プロセスが停滞したりすることに…。

そこで今回は、「目標の達成状況」と「対策の完了要件」という2つの評価基準を使って、問題解決の効果を適切に評価する方法を深掘りしていきます!

問題解決の振り返りで直面する2つのジレンマ

振り返りをしている時に、次のようなことを感じたことはありませんか?

1. 目立った活動をしていないのに、数値が良くなっている

「何もしていないけど、なんかうまくいったな…?」といったケースですね。偶然による改善なのか、それとも他の要因が作用しているのか判断に迷います。

2. 計画通りに対策を実施したのに、目標に達しない

例えば、「この対策なら絶対成果が出るはずだ!」と信じて進めたのに、目標値には届かないこともあります。これでは努力が報われた気がしませんよね。

こんな状況に陥ると、評価基準を「目標の達成状況」だけに頼るのは危険だということが分かります。特に、実施プロセスを軽視すると、「なぜうまくいったのか」「なぜ失敗したのか」が不明確なままになり、次の課題解決に活かせません。

なぜ「2つの評価基準」が重要なのか?

では、どのようにすれば問題解決を正しく評価できるのでしょうか?

答えは明確です!「目標の達成状況」と「対策の完了要件」の2つの基準を用いることです。

1. 目標の達成状況

目標達成度を評価することはもちろん重要です。しかし、それだけでは不十分。目標値の改善が「本当に対策のおかげか?」を判断するには、次の視点も必要です。

2. 対策の完了要件

「どこまで実行できたら対策が完了したとみなせるか」を定義する視点です。これによって、行動やプロセスを評価することが可能になります。

この2つを組み合わせることで、努力の成果を適切に評価し、改善プロセスを洗練させることができるのです!

「目標の達成状況」をどう評価する?

目標の達成状況を評価するには、具体的な指標と期限を設定することが重要です。

例えば…

売上アップを目標とした場合、次のように評価指標を明確にしましょう。

• 現状値:毎月の売上が100万円

• 目標値:3ヶ月以内に150万円を達成

• 評価方法:3ヶ月後に売上がどこまで到達したかを計測

このように、定量的な目標設定をすることで、結果の良し悪しを客観的に判断できます。ただし、ここで注意したいのは、目標が達成されてもその原因が必ずしも「実施した対策」によるものとは限らない点です。これを補完するのが「対策の完了要件」です。

「対策の完了要件」とは?

「対策の完了要件」は、実施プロセスを評価するための基準です。「やるべきことをやり切ったか」を判断するために欠かせません。

具体例

新しい帳票を導入して業務を効率化するケースを考えてみましょう。この場合、次の手順を対策の完了要件として設定します。

1. 新しい帳票の設計

2. 各部門への使い方説明

3. 使用開始後の運用確認

最終的に「関係者全員が新しい帳票を使い始めているか」が完了要件となります。この要件が満たされていなければ、たとえ目標数値が改善していたとしても対策が完了したとは言えません。

正しい評価がチームのモチベーションを左右する!

特に重要なのは、「対策をやり切った人たちを正当に評価すること」です。

仮に目標が達成できなかったとしても、対策が完了要件を満たしていれば、その努力をしっかり認めるべきです!逆に、目立った活動をしていないにも関わらず、数値だけが偶然良くなった場合、それを過大評価するとチームのモチベーションを損ねるリスクがあります。

モチベーションを維持する評価とは?

「やるべきことをやり切ったのか」を評価しつつ、「その結果として目標がどれだけ達成できたのか」を併せて見る。これにより、メンバーの努力を適切に認めながら、組織全体の成長を促すことができます。

モチベーションを維持し、高めるには、メンバーの努力を正当に評価することが重要です。これを怠ると、せっかくの努力が報われず、結果的にチーム全体の士気が低下してしまう可能性があります。では、どうすれば適切な評価ができるのでしょうか?そのポイントを、具体例も交えながら更に詳しく、お伝えします!

なぜ「対策をやり切ったか」を評価すべきなのか?

まず、考えてみてください。チームで取り組んだ対策が思ったような成果を生まなかった場合、どう評価していますか?

• 「結果が出なかったから、全体的に失敗だ」

• 「とにかく目標に達していないから、努力も評価できない」

このように目標の達成度だけを基準にしていませんか?

実は、これは非常に危険な評価の仕方です。特に、努力した人たちのモチベーションを大きく削ぐリスクがあります。結果がどうであれ、やるべき対策をやり切ったのであれば、それは必ず評価すべきです。なぜなら、その「実行したプロセス」こそが、次の成功への重要なステップとなるからです。

一方で、たまたま数値が好転しただけで高く評価すると、逆に一生懸命取り組んだメンバーが「頑張る必要がない」と感じてしまうかもしれません。それでは、チーム全体の成長にはつながりませんよね。

モチベーションを維持する評価のポイント

それでは、モチベーションを維持しつつ、適切に評価するためのポイントを見ていきましょう。

1. 「やるべきことをやり切ったのか」を評価する

成果が出なかった場合でも、「やるべきことをやり切ったか」を評価することが重要です。たとえば、次のような評価基準を導入してみてください。

具体例:新製品の販売促進施策

目標:新製品の売上を3ヶ月で30%向上させる

対策:

• 新製品の魅力を伝えるプレゼン資料を作成

• 営業部門でのトレーニング実施

• 顧客へのセールスキャンペーン実施

結果的に、売上が20%の向上にとどまったとします。この場合、「結果が不十分」と評価するだけではなく、次のように評価してみましょう。

• プレゼン資料が計画通り作成され、営業部門で活用された

• トレーニング実施後、営業部門のスキルアップが見られた

• キャンペーンを予定通り展開し、一定の顧客反応が得られた

これらのプロセスがきちんと行われていれば、その努力を評価することが大切です。対策をやり切った事実を認めることで、メンバーの次の行動への意欲を高めることができます。

2. 「目標の達成度」と併せてバランスよく見る

もちろん、目標の達成度も大事な要素です。ただし、それだけでは不十分。「対策をやり切った結果、目標にどれだけ近づいたのか」を併せて評価することが必要です。

具体例:カスタマーサポートの改善

目標:クレーム対応の顧客満足度を半年で80%まで向上させる

対策:

• クレーム対応マニュアルを刷新

• スタッフへのトレーニング実施

• 定期的なフィードバックセッションの導入

結果として、満足度が75%までしか向上しなかった場合、次のように評価します。

• マニュアルが確実にスタッフの業務で活用されている

• トレーニング後のスタッフの対応が改善され、顧客への説明力が向上した

• フィードバックセッションが実施され、現場から改善案が出るようになった

このように、目標未達の場合でも、「プロセス」と「結果」の両面から評価することで、次に繋がる改善点が明確になります

実際に活用する評価の仕組み

具体的にどう評価の仕組みを作るか、次の手順を参考にしてください。

1. 対策の完了要件を明確化する

• 「どの状態になったら対策が完了とみなすか」を具体的に定義します。

• 例:「新しい業務システムを全社員が使えるようになる」「セールスキャンペーンの提案数が週50件に到達する」など。

2. 定期的にプロセスを確認する

• プロセスが計画通り進んでいるか、振り返りの場を設けます。

• プログレスレビューを通じて、チーム全体で現状を共有します。

3. 努力を見える化する

• チェックリストや進捗報告書を活用して、実施済みのタスクを可視化します。

• 「これだけやった」という事実を残すことで、成果が見えにくい場合でもモチベーションを維持しやすくなります。

モチベーションを左右するのは「正しい評価」

チームのモチベーションを維持し、さらに高めていくためには、「やるべきことをやり切ったのか」を評価しつつ、「その結果として目標がどれだけ達成できたのか」をバランスよく見ることが重要です。

特に、対策の完了要件を明確にし、実施プロセスを正当に評価することが欠かせません。この2つの視点を取り入れることで、メンバー一人ひとりの努力を認めながら、チーム全体の成長を促すことができます。

まとめ:問題解決の評価は「プロセスと結果」をセットで見る!

管理職を目指すあなたに覚えておいてほしいのは、目標の達成状況だけでは評価は不十分だということです。対策の完了要件を併せて評価することで、やるべきことをやり切ったか、そしてその結果として目標を達成できたかを正確に把握できます。

この2つの評価基準を用いれば、振り返りの精度が格段に向上し、次回以降の問題解決にも確実につながります!


あなたの組織やチームで、評価基準は明確に定められていますか?

もし「評価が曖昧で困っている」と感じているなら、今日からこの2つの基準を取り入れてみてください!正しい評価が、チームの士気を高め、問題解決の質を引き上げるカギになります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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