直接は言いにくいことも伝える必要があるときに使える3つの方法

スキル

マネジメントは人との関係性を構築することで成り立ちます。メンバーと役割分担を行うことで、チームとして最大限のパフォーマンスを発揮させます。この時、メンバー自身も視座を高く、チームとしてどうあるべきかを一緒に考えて、行動してくれれば一番良いのですが、多くの場合、マネジメント側からお願いする形で役割を割り振ることがあります。

そんな時、メンバーの反応はどうでしょうか?恐らく、既に色々と役割が割り振られており、「今は忙しくて厳しいです」「また私ですか?」「やるしかないですよねぇ…」といったように、マイナスな表現での返答が返ってくることがあります。

この記事では、そんな時に使える伝え方について説明します。

伝え方① 素直に直接思いを伝えることを意識してお願いしてみる

まず最初に使える方法として、「そのままの気持ちを伝える」です。これは、メンバーとある程度の関係性が構築されていることが前提となります。

メンバーと良好な関係が築けているのであれば、メンバーもやれる方向で考えてくれるものです。

目的、具体的な進め方、手段、期限を明確にして、メンバーに依頼事項として対応してもらいます。

まさに、普段、日常でのコミュニケーションと関係性作りの結果が試される瞬間といっても過言ではないでしょう。

「いつもありがとう!今回新しいお願い事が出てきたんだけど、チーム全体で対応することを考えたんだけどAさんにお願いしたいと思う。全体の計画を再考して、スケジュールに組み込んでください。現在の進捗もあるので、来週からの予定に組み込んで対応してもらいたいです。対応方法は特別新しい取り組みでもないので、現行のルールに基づいて処置を進めて、期限は**までにお願いします。何か問題があれば、いつでも言ってね」

伝え方② 苦労度合いを共有して対応をお願いする

「一つお願いがあるのですが、今回の仕事について、Aさんと一緒に達成したいと思っています。この仕事を達成できれば**を手に入れることができるし、Aさん自身の将来的なスキルアップの経験になると考えているので、ぜひ一緒に取り組んでもらいたい。仕事に取り掛かるにあたり、来週の予定に○○の準備を計画してください。分からないことや困ったことがあれば、直ぐにいってね」

お願いする相手に対し、単純にお願いするだけでなく、一緒に伴走することで仕事を共有し、実行するメンバー自身の成長を見据えてお願いする。

これは、単純にお願いするのとは異なり、メンバー自身としても、この仕事がチャンスとなり、メリットとも捉えることが出来るようにアプローチする。具体的な成果、報酬を提示できれば、実行するメンバーも目標が明確であり、取り組みやすい環境が整う。

伝え方③ 上司の上司はみんなを見てる

3つ目の伝え方としては、上司の権威を利用する方法です。会社組織は多くの場合、仕事を行った成果と共にプロセスをチェックされることがあります。この過程における進捗を全体に伝えることで、メンバー自身の活躍を会社全体へアピールします。

これは、メンバーから見れば上司に対する仕事の活躍についてアピールすることでもありますが、更にその上司に対してもアピールすることを考慮するものです。

上司の上司に対してアピールするという事は、自分自身が取り組んでいる姿勢や対応、進め方や結果を全体に示すという事であり、このことを意識すれば、おのずと仕事への対応も中途半端なやり方ではなく真摯に取り組むベクトルが働きます。

決して、「いい恰好をする」と言うわけではなく、全体を意識して取り組むことは、仕事に対してもいい意味で「真面目に取り組む」きっかけとなります。

当然、仕事をお願いした立場としても、お願いした責任があるので、最後まで苦労度合いは共有し、成功へと導くことが求められるので、お願いしたマネジメント側としても自分自身へプレッシャーを掛けた仕事の進め方になります。

「今回の仕事は、取締役も参加する会議での報告事項になるので、期限は**までに、○○に記載のある資料を全て揃えてください。過去に似たような事例については××に保管してあるので参考にしてください。もし難しい事項があれば率直に言ってくださいね」

同じ相手でも、状況によって言い方を変える

マネジメントのポイントはメンバー個々のスキルを最大限に発揮してもらい、チーム全体として目的を達成することです。メンバーに積極的に動いてもらうためには、メンバーのやる気や心に響くフレーズ、言葉で話しかけ、納得を得やすい状況を整えてお願いすることが大切です。

例え同じメンバーだとしても、その時における心情や環境、スキルや経験値が異なることもあるため色々なケースを想定し、最も効果的な動機づけでメンバーと共同できることが望ましいです。

メンバーの動機づけには、メンバー自身がしっかり腹落ちする理由があれば、そのパフォーマンスは良好な結果を得られます。この「理由」については、メンバーの状況によるものが大きいので、日頃からメンバーとのコミュニケーションを密にし、伝え方を変えることが重要です。

メンバーによっては、「報酬」を重視するかも知れません。「世間体」「承認欲求」かも知れません。今回は「一体感」「達成感」かも知れません。メンバーの状況を見極めつつ、チーム力で目標達成に向け進みましょう。

正論は正義なのか? 否!だってそんな言われ方嫌じゃない?

メンバーに対して、正論を振りかざすことは個人的には効果的なアプローチではないと考えています。

メンバーへの指示に対して、正論で高圧的なお願いをしたのでは「やらされてる感」だけが残り建設的なアプローチにならないと思うからです。当然、「正論」なので、言っていることは決して間違っていません。正しいのです。

が、しかし、仮に自分が同じような言われ方をした場合の心情として考えてみても、指示を受けた側の対応としては、今回限りの一時的なものにとどまり将来性に繋がらないのではないでしょうか。

まとめ

マネジメントは個々の活躍はもちろん大切ですが、チーム全体で組織目標を達成することが求められており、メンバーに対しても一方的な指示よりも共同を意識したアプローチが効果的だと考えます。

乱暴に支持をだし、結果的にメンバーが活躍できればよいのですが、通常、メンバーに寄り添った丁寧なお願いにて仕事を共有した方が、全体として良好な関係を築いて将来性につなげられると思います。

このようにチーム力を意識した考えをベースにマネジメントを行うことが「できるサラリーマン」のやり方であり「できる男」の仕事術だと考えます。

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