問題解決策の立案(その13)対策が「完了」とは何か?職場の問題解決で衝突を避ける方法

スキル

※アフィリエイト広告を利用しています

皆さんは、職場で部下に「これをやっておいて」と対策を指示した際、「もう終わりました!」と言われたけれど、「いやいや、まだ終わってないでしょ?」と思った経験はありませんか?これ、意外と多いんですよね。そして、この食い違いが原因で、お互いに不満を抱えたり、時には対立してしまうこともあります。

「問題解決」は、職場で誰もが直面するテーマです。管理職を目指す皆さんには、対策の指示だけでなく、その完了の基準を部下と共有し、スムーズに物事を進める力が求められます。それが、チーム全体の信頼感を高め、結果的に問題解決力を飛躍的に向上させるのです。

では、どうすればこのような衝突を避け、効果的な問題解決を実現できるのでしょうか?その鍵は、「完了要件」を明確にすることにあります!本記事では、「完了要件」を定義する方法や、その重要性について深掘りし、実践に役立つ具体的なステップをお伝えします。

なぜ「完了要件」が必要なのか?

まず、私たちが陥りがちな問題を見てみましょう。

例えば、あるプロジェクトで「見積書を作り替え、漏れなく短時間で記載できるようにする」という対策を指示したとします。この時、部下が以下のどの段階で「完了」と判断するか想像してみてください:

①見積書のデザインを変更する

②新しい見積書の印刷を手配する

③印刷物が届く

④各部門に配布する

⑤使用マニュアルを作成する

⑥説明会を開催する

⑦実際に各部署で新しい見積書が使われる

部下が「④配布したら終わり」と考えたとします。でも、上司であるあなたは「⑦実際に使われて効果が出て初めて完了」と考えていたらどうでしょうか?このズレが後々のトラブルを生む原因になるのです。

問題解決におけるPDCAサイクルの重要性

問題解決の基本であるPDCAサイクル(Plan, Do, Check, Act)の中でも、「Check(チェック)」が特に重要です。この段階で、「本当にやるべきことをやったのか」「意図した効果が得られているのか」を確認します。しかし、このチェックを効果的に行うためには、対策が完了した状態=完了要件を事前に明確に定義しておく必要があります。

例えば、「短時間で記載できる見積書に変更する」という目標がある場合、次のような完了要件を設定することが考えられます:

• 新しい見積書が各部署で使用されていること

• 実際の記載時間が従来の50%に短縮されていること

• ミスや漏れがゼロになっていること

このように、定性的な表現(「使用されている」)だけでなく、定量的な指標(「記載時間が50%短縮」)を組み合わせて設定することで、確認がより確実になります!

完了要件を明確にするための具体的ステップ

では、完了要件を明確にするための具体的なステップを以下に示します。

1. 目標を明確化する

対策の目的は何か?それによってどんな問題を解決したいのかを、最初に明確にしておきましょう。目的が曖昧だと、対策の完了基準も曖昧になりがちです。

例:

「漏れなく短時間で記載できる見積書にする」という目的を明確にする。

2. 具体的な行動をリストアップする

目標達成のために必要な行動を箇条書きで洗い出しましょう。これにより、全体の流れが見えやすくなります。

例:

• デザイン変更

• 印刷手配

• 関連部署へ配布

• 使用マニュアル作成

• 実際の使用と効果測定

3. 定性的・定量的な完了要件を設定する

リストアップした行動の中から、「これをもって完了」とする条件を具体的に定めます。この際、できるだけ数値を用いることがポイントです。

例:

• 新しい見積書の実際の記載時間が平均10分以内であること(定量的)

• 全部署での使用が開始され、問題が発生していないこと(定性的)

4. 部下と合意を取る

完了要件を部下と事前に共有し、「これで完了という認識で一致していますか?」と確認を取ることで、認識のズレを未然に防ぎます。

期初に設定する目標管理のゴールは、この「完了要件」の典型的な設定事項ですが、日々のちょっとした依頼事項についても同じように、依頼時に共有することを意識し、習慣化しましょう。

また、完了期限についても明確にすることを忘れずに!

5. 実行後に定期的な進捗チェックを行う

進捗状況を定期的に確認し、問題があれば軌道修正を行いましょう。

進捗の確認は、相手の個人的な特性も考慮し、月に1回、毎週月曜日、毎日16時など、自分でルールを定めて、この進捗チェックについても相手と共有し、報告してもらうなど、フォローすることで誤解のない意思疎通が図れますね。

衝突を避ける「合意」の価値

「指示した側」と「実行する側」の間で完了要件について認識を共有することは、チーム内の衝突を避けるだけでなく、部下の成長を促す絶好の機会でもあります。部下に完了要件を考えさせ、確認する過程で、彼らの課題解決能力が磨かれていきます!

最初は、なかなかうまく行きませんが、初めてのことは誰でもうまくやれないものです。落ち着いて、腰を据えてじっくりと共に成長できるといいですね。

管理職を目指すあなたへ

この「完了要件を定義する」という考え方を習得することで、あなたのマネジメントスキルは飛躍的に向上します。部下との信頼関係が強まり、チーム全体の成果も向上します。さらには、これを実践することで「上司に頼らず自立的に動ける部下」が育ちます!この効果、見逃せませんよね?

管理職はプレイヤーとは異なる視点が必要です。しかし、メンバーがいなければできることは大幅に限られてきます。メンバーの能力を最大限に活かし、効果的なチーム運営を行いましょう!

まとめ:行動しないと始まらない!

さあ、今からでも始めてみましょう!次に部下に対策を指示する際は、「完了要件」を事前に明確に定義し、共有してください。そうすれば、余計なトラブルを避けるだけでなく、効率的で効果的なチーム運営が実現できます。

「完了とは何か?」を共有するだけで、こんなにも職場の空気が変わるなんて驚きですよね!あなたもこの方法を実践して、職場のヒーローになりましょう!


コメント

タイトルとURLをコピーしました