管理職を目指す皆さん!
会社の利益構造をしっかり理解していますか?
「売上が増えたのに、なぜ利益が出ないのか?」
「固定費が高いと、何が問題なのか?」
このような疑問に答えるために、今回は 損益分岐点分析 について分かりやすく解説します!
損益分岐点とは?
損益分岐点とは、 会社の利益がちょうどゼロになる売上高のこと です。
このラインを超えれば黒字、下回れば赤字になります!
つまり、 どのくらい売上を上げれば利益が出るのか を明確にするための指標なのです。
基本となる式はこちら!
利益 = 売上高 −(変動費 + 固定費)
ここで、
• 変動費 … 売上に応じて増減する費用(原材料費など)
• 固定費 … 売上に関係なく一定の費用(家賃、人件費など)
売上高から変動費を引いたものを 限界利益 と呼びます!
限界利益 = 売上高 − 変動費
この限界利益を使って、損益分岐点売上高を求めることができます。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
ここで、限界利益率は以下のように求めます。
限界利益率(%)= 限界利益 ÷ 売上高 × 100
この式を使えば、自社のビジネスがどの売上水準で黒字転換するのかが分かります!
固定費が高いとどうなる?利益構造を比較!
固定費が高いとどうなる?A社とB社の利益を比べてみよう!
会社の儲け方には 「固定費が少なくて変動費が多い会社(A社)」と「固定費が多くて変動費が少ない会社(B社)」 があります。
では、この2つの会社の 利益の出方 を比べてみましょう!
A社とB社の基本情報
どちらの会社も 売上は700億円 で、かかる費用(総費用)は600億円 です。
でも、その内訳が違います!
A社(固定費が少ない)
• 固定費:200億円(工場の維持費、人件費など)
• 変動費:400億円(材料費、商品を作るコストなど)
B社(固定費が多い)
• 固定費:400億円(工場や設備投資が多い)
• 変動費:200億円(生産コストが低い)
では、利益 を計算してみましょう!
A社の利益
• 利益 = 700億円 −(200億円 + 400億円) = 100億円
• 限界利益 = 700億円 − 400億円 = 300億円
• 限界利益率 = 300億円 ÷ 700億円 × 100 = 42.9%
• 損益分岐点(利益がゼロになる売上高)= 200億円 ÷ 42.9% = 約466億円
A社は売上が466億円を超えれば利益が出る!
B社の利益
• 利益 = 700億円 −(400億円 + 200億円) = 100億円
• 限界利益 = 700億円 − 200億円 = 500億円
• 限界利益率 = 500億円 ÷ 700億円 × 100 = 71.4%
• 損益分岐点 = 400億円 ÷ 71.4% = 約560億円
B社は売上が560億円を超えないと利益が出ない!
この比較から分かること!
1. A社の方が早く利益が出る!
A社は 売上が466億円を超えれば黒字 になりますが、B社は 560億円まで売らないと黒字になりません!
2. B社は売上が減るとピンチ!
もし売上が600億円に下がったら…
• A社の利益は 57億円
• B社の利益は 29億円(半分に減った!)
固定費が多いと、売上が下がったときのダメージが大きくなる んです!
3. でも、B社は売上が増えれば大きく儲かる!
逆に、売上が800億円に増えたら…
• A社の利益は 143億円
• B社の利益は 229億円(A社より大きく増えた!)
B社は 売上が増えれば大きく儲かる けれど、売上が下がると すぐ赤字になるリスクがある ということですね!
損益分岐点が高い会社はリスクも高い!
A社(固定費が少ない) → 少ない売上でも利益が出やすい!でも、大きく儲けるのは難しい…
B社(固定費が多い) → たくさん売れれば大儲け!でも、売上が落ちると赤字になりやすい…
会社の経営では、「固定費を増やしすぎず、どうやって利益を出すか」を考えることがとても大事なんです!
管理職として意識すべきポイント!
損益分岐点分析を活用することで、 経営リスクを抑えた戦略を考えることができます!
1. 固定費を増やしすぎない!
• 固定費が高いと、売上が下がったときのリスクが増大!
• 設備投資や人件費増加の判断は慎重に!
2. 損益分岐点を低くする工夫を!
• 変動費率を抑えることで、損益分岐点を下げられる!
• 価格設定やコスト削減の戦略を考えよう!
3. 売上の変動に強い体制を作る!
• 不況時でも利益を確保できるよう、コスト構造を見直そう!
• 限界利益率を意識した経営を!
まとめ:利益を最大化するために!
損益分岐点を理解することは、 会社の利益構造を把握する第一歩!
管理職を目指すなら、 固定費と変動費のバランスを考え、売上変動に強い経営戦略を立てられるようになりましょう!
売上を増やすだけでなく、 「どのコストを削減するか」「どうすれば利益を最大化できるか」 を考えることが重要です!
この知識を活かし、 利益を生み出す管理職 を目指してください!


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