はじめに
管理職になると、
「ちゃんと部下の話を聞こう」
と意識する人は多いです。
実際、
・1on1を実施する
・相談時間を作る
・雑談を増やす
・話しかけやすくする
など、努力している上司も少なくありません。
しかしそれでも、
部下が本音を話さない
ケースがあります。
すると上司側は、
「ちゃんと聞いているのに、なぜ話してくれないんだ?」
と悩みます。
ここで重要なのは、
“聞いているか”
ではなく、
“安心して話せる状態か”
なのです。
今回は、
なぜ部下が本音を話さなくなるのか
について、心理安全性や1on1ともつなげながら解説していきます。
「聞く」と「安心して話せる」は違う
ここはかなり重要です。
例えば上司側は、
・最後まで話を聞いた
・否定しなかった
・アドバイスもした
だから、
「ちゃんと対応した」
と思っています。
しかし部下側は、
“話した後にどう感じたか”
を見ています。
例えば、
・評価された感じがした
・正論で返された
・すぐ結論を出された
・本音を流された
と感じると、
次から深い話をしなくなります。
つまり、
会話の内容より、
“会話後の安心感”
が重要なのです。
部下は「安全確認」をしている
部下は、本音を話す前に、
この上司は安全か?
を確認しています。
例えば、
・弱みを見せても大丈夫か
・失敗を話しても責められないか
・否定されないか
・評価に影響しないか
をかなり見ています。
これは特に、
真面目な部下ほど強いです。
だから、
「困ってます」
の一言を言うまでに、
実はかなり悩んでいる。
ここを理解しないと、
上司だけが、
「なんで早く言わないの?」
になります。
本音が出なくなる上司の特徴
これはかなり共通しています。
すぐ正論を言う
例えば、
「それはこうした方がいいよ」
をすぐ返す。
上司としては助けたい。
しかし部下側は、
“相談”
ではなく、
“指導”
になったと感じることがあります。
すると、
「また答えを返される」
となり、本音が減ります。
結論を急ぐ
部下はまだ気持ちを整理できていない。
それなのに、
「つまり何が問題なの?」
を急ぐ。
これをやると、
部下は途中で話すのをやめます。
話を途中で取る
管理職ほど経験があります。
そのため、
「あーそれはね」
と途中で話したくなる。
しかし部下側は、
「最後まで聞いてもらえない」
と感じます。
これはかなり積み重なります。
「否定していない」のに、本音が消える理由
ここも重要です。
上司側は、
「別に否定してない」
と思っているケースがあります。
しかし部下側は、
表情
反応速度
言い方
空気感
を見ています。
例えば、
「なるほど。でもさ」
を繰り返されるだけでも、
“修正されている感覚”
になります。
すると、
無難な話しかしなくなる。
つまり、
言葉だけではなく、
反応全体が安心感を作る
のです。
本当に話しやすい上司とは
意外かもしれません。
本当に話しやすい上司は、
“話が上手い人”
とは限りません。
共通しているのは、
「この人は、まず受け止めてくれる」
という安心感です。
例えば、
・最後まで聞く
・途中で評価しない
・すぐ正解を出さない
・感情を急いで処理しない
こういう特徴があります。
つまり、
“解決”より先に、
“理解”
を優先しているのです。
1on1が失敗する理由も同じ
多くの1on1が機能しない理由。
それは、
部下が“安全”を感じていない
からです。
例えば、
・結局評価される
・正論が返ってくる
・アドバイス会になる
・上司が満足して終わる
これでは、
本音を言うメリットがありません。
すると、
「特に問題ありません」
だけになります。
「相談できる上司」は、問題を早く知れる
ここは非常に大きいです。
本音を話せる関係性があると、
問題が小さいうちに出てきます。
例えば、
・不安
・違和感
・ミス
・人間関係
・離職兆候
など。
つまり、
大事故になる前に気づける
のです。
逆に、
話しづらい上司の下では、
問題が限界まで隠されます。
これは組織としてかなり危険です。
「答えを出す上司」より、「整理を手伝える上司」
管理職は、
答えを出したくなります。
しかし部下が本当に求めているのは、
“正解”
ではなく、
「整理できること」
だったりします。
例えば、
「今こういう状態なんだね」
と整理してもらうだけで、
自分で答えが見えることも多い。
だから重要なのは、
“教える”
だけではなく、
“考えを整理できる場”
を作ることなのです。
まとめ
部下は、
「話を聞いてくれる上司」
を見ているわけではありません。
本当に見ているのは、
「この人には、本音を話しても大丈夫か」
です。
だから管理職に必要なのは、
話術
ではありません。
・まず受け止める
・途中で評価しない
・結論を急がない
・安心して話せる空気を作る
ことです。
そしてその積み重ねが、
・報告の早さ
・相談のしやすさ
・離職防止
・心理安全性
につながっていきます。
本音は、
「聞こう」とした時ではなく、
“安心できた時”
に初めて出てくるのです。

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